ポルシェ用語辞典ワルター・ロール（バルター・レアル）

ワルター・ロールと言えば、ラリードライバーというイメージが強いが、元々は超一流のスキープレーヤー（元世界チャンピオン）として大活躍していた。しかし、怪我が元でスキーを断念せざるを得なくなり、ラリードライバーに転身。ラリードライバーになってからも大活躍し、1982年にはオペル・アスコナ 400をドライブしてWRCの世界チャンピオンに輝いている。
ラリー以外では、ポルシェとつながりの深いアウディからDTM（ドイツ・ツーリングカー選手権）などにも出場していた。また1992年にはポルシェとテストドライバー契約を結び、翌93年にはポルシェ911LM GTでル・マンへも出場を果たしている。この年のル・マンでは圧倒的な速さを発揮し、ジャガーなどのライバルを驚愕させた。
ラリーカーからツーリングカーまで、どんなレーシングカーでも操ることのできるワルター・ロールの優れたドライビングテクニックは、レース以外でも発揮され、962CのABSやトラクションコントロールの開発などにも携わったと言われている。現在は、ポルシェAGのプロモーションに携わっており、ヨーロッパ各地で開催されるクラッシックカー・イベントなどで、ポルシェ博物館の秘蔵レーシングカーを実際にドライブしたりしている。