羽根幸浩のS耐日記通算18回 バンザ~イ、なしよ! な菅生でした
2002年06月13日
ル・マンのテストに参加するため、第2戦を欠場した羽根選手。今度こそはと期待して望んだJGTC第3戦菅生は、見事ゴールラインを3位で通過! オメデトウ!!
しかし喜びも束の間、現実は、欽ちゃんばりに「バンザ~イ、なしよ!」なリザルトになってしまったのでした。ハァァ……。
JGTC第3戦は、仙台のスポーツランド菅生で行われました。
前回の富士は、ボクはル・マンのテストでお休み(本戦行かないのに何しに行ったの? と疑問の残るところですが……)。
ま、それはともかく、今回の菅生は、前回がひどかっただけに、
マシンが良くなっていることをちょっと期待してサーキット入りしました。
この菅生までに、サスペンションジオメトリー、ウイング、ラジエターの空気の逃げ方を替えたりと、いろいろ手は打ってもらっているはず。これでよくなる兆候がなければ、マシンごと交換してよって感じです。
それともう一つの気になるポイントは、帰国後5月10日にボクが入院して(10日ほど○の手術で……)退院間もないため、どうも調子が思わしくないところにありました。
金曜の走行では、いろいろセットアップを試していきたいと思っていたところ、クラッチトラブルで、午前中の走行はほとんど何も試すことが出来ず終わり……。午後の走行にも症状はよくならず、非常に効率の悪い一日。前回とのマシンの違いを感じるほど集中した数回はこなすことができず、1日を終えました。
土曜は、現状できることを2回の予選時間を使って確実に確認し、セットアップを進めることに重点を置いていくことになります。現時点で国産車のトップクラスとの差は2秒強。ポルシェトップの24番とも 1秒強の差があり、予選タイムというより決勝のアベレージタイムをどれだけ詰められるか、というところに考えを変え地味な作業に集中していくことになります。
予選2回目は、新品タイヤでのタイムアタックが1周しかできず満足が行くものではありませんでした。しかし、一発のタイムはともかく、例年レースラップはかなりタイム落ちるのがここ菅生の特徴です。まともにやっても大差ないから……、ま、いっか!
今回、初めていい感触を得たのは、日曜朝のウォームアップでした。
ブレーキパッドとローターを換えたことで、思わず良い方向に!
これは、ブレーキのコントロール性が上がったことにより、積極的にブレーキを使いターンインでのマシンの姿勢までコントロールすることができるようになりました。思わぬ収穫!
ブレーキに自信が持てれば気持ちも乗るってものです。
もともとここ菅生は、ボクにとって相性のいいコース。F3やグループA時代は、ポールポジションや優勝しているところ(クラッシュしてヘリで運ばれたこともあるけど……)。
手術後の気になる痛みも忘れて! と行きたいところですが、普段の生活にはまったく支障がなくても、振動やショックの多いレーシングカーは、かなりつらいものがありました。
走行中は何とか気がまぎれていいんだけど、ピットロードに入ってくると「ズキン! ズキン!」
イマイチ集中力を欠くところがあり、決勝大丈夫かなとちょっと心配に。
決勝レースは、スタート直後の多重クラッシュで1周目からペースカーが入る荒れた展開になりました。
ボクはというと、クラッシュを何とか回避したものの順位を落としてしまった。クソ。
いつもであれば、再スタートに備えかなりテンションが上がっていくところですが、今回は案の定「ズキン!」。
はやくスタートしてくれー! 再スタート後も2周ほど、もじもじしながら、何とか少しずつ順位を上げ(予定通り!)、何台かの脱落にも助けられて、7位まで順位を上げ、ペースカーのタイミングでドライバーチェンジを終えることができました。
実際には、もう1周早いほうがベストだったけど……。
交代後も順調に周回を重ね、他車の接触による脱落やトラブルにより終盤、4位まで順位を上げたところで、またもやペースカー。
再スタート後にスピンして(これには、ピットにいたクルーもボクも冷や汗モノだった)、6位まで後退することになってしまいました。
しかし、そう簡単に終わらないのが菅生。24番のリタイヤと55番のペナルティに助けられて、再び4位まで順位を上げると、62番のポルシェを抜けばなんとか3位に入れる。
もっとも、再スタート後のスピンがなければ、何もしないでもそこの位置にいたわけだから、抜いてもらわないと気のおさまらない状況!
その後は、チームメイトのタイサン26番の協力もあって、最終ラップに何とか交わして3位でチェッカーを受けることができました!
横浜タイヤとも、久々の1、2、3だね! なんて喜んでいたのもつかの間! ピット作業違反で1分のペナルティを課せられ、6位に転落。つかの間の喜びが消えると……、「ズキン!」。次回までには完治しよう。
それにしても、ピット作業でペナルティじゃ、ちょっと納得いかないねェ!