羽根幸浩のS耐日記通算42回 FIAスパ合同テストとシルバーストン1000kmレースに参戦しました
2004年09月15日
LMES(ル・マン・エンヂュランス・シリーズ)シルバーストン1000kmレースに参戦。グリッドの斜め後ろには、ル・マン24時間でクラス2位に輝いたチーム郷の996GT3RSRが見える |
7月5日スパフランコルシャンへFIAの合同テストに行ってきました。
スパ24時間に出る予定はないですが、ル・マンシリーズのシルバーストン1000kmに出るチームから乗れる時間を与えてもらいました。996GT3RSは、1年ぶりぐらいなので少し慣れておきたいといったところです。
こちらのレースは、時間がタイトなのでレースウイークに走れる時間は、かなり少ない。懐かしいバイザッハの人たちや他のチームの連中も僕のことを覚えていてくれて、ちょっと嬉しかったです。しかし、テストは僕が走り出して3周でトラブルが出て終了。あまり意味がないテストでした。2日前の、ニュルブルクリンクでのレースを終えたそのままのマシンだったらしく、状態は良くなかったということでしょう。
いったん日本に帰って、S耐の相棒の伊藤選手の鈴鹿8耐を見に行きました。かなり暑い中、人が走っているのを見るのは、これまた暑さが倍増する。観客のみなさんの身になった感想は、見る方も耐久でした。
予選は、暑い中見たかいあって、スパーポールで見事伊藤選手がポールを獲得。“カッコイイ”とこ見せられちゃいました。ワークスを相手にプライベートチームでのポールなので、これはちょっとすごいの一言です。
これに刺激されて、怠けていた老体に鞭打ってトレーニングをまた始めました。目指すは30台前半の身体能力。今、ジムにせっせと通っています。それはさておき、8耐の決勝は伊藤選手の相棒がワンクール目の赤旗際スタート時に転んで万事休す。暑い夏は、やっぱり暑かった! バイクは、コケルと怪我するんで……。僕のようなイタガリーには向いていません。8耐の感想は、伊藤真一恐るべし! の一言につきました。S耐でもそうなる日は、そう遠くないと思います。言った事の飲み込みも早く、マシンを前に進ませるということについては、天性のセンスがありますから。ある程度の経験と理解が進めば、化けちゃうんじゃないかと、僕は思っています。身体能力は元GPライダーとして世界で戦ってきただけあって、まだまだS耐あたりじゃ何の問題もないと思います。怠けてた僕の方が少しダレる心配がありますが、レース後半にかけては大丈夫でしょう。
シルバーストン1000kmでの羽根選手の相棒は、今年のデイトナ優勝者のロビン・リデルだ。スタート前、コックピットに乗り込んだロビンとグリッド上で最終打ち合わせ |
8月14日お盆の真っ最中に行われた、シルバーストンの1000kmレースは、新型メカクロームエンジンということで期待して出かけました。ほぼ2日間のタイトなスケジュールで行われるレースなので、クルマのセットアップなどは、ロビン・リデルという(今年のデイトナ優勝者)相棒に任せ、僕はレースセットで慣れるべく周回をこなすことに専念します。
予選は、古いクルマのわりにはまあまあのポジションを獲得。スタートはリデルが担当しましたが、決勝の状態は、あまり好ましくないようでズルズル後退してしまいました。僕に交代してから3速が入りにくくなり、どうにもスムーズに走ることができない状態のまま、1時間20 分を過ごす始末。ストレスのたまるレースでした。2回目の交代前には、ドライブシャフトが破損、交換を余儀なくされ、何とかチェッカーを受けるのが精一杯でした。
国内だけでなく、海外でもレース活動を続けている羽根選手 |
ついてないのは、この辺で終わりにしたい。そんな心境で日本に帰ってきました。やっぱレースは、緊張を伴うようなシチェエーションでないと面白くないですね。
ここまでの苦労をバネにして、S耐後半はなんとか盛り上げたい。こんな気持ちになったのは、3年ぶりぐらいです。結果がよければ、このコーナーの更新も進むんですけどね!