羽根幸浩のS耐日記通算62回 待ちに待った2位表彰台獲得！
2006年10月13日
前回までの2戦は、意外と調子はよく……しかし、トラブルで結果に結びつかない、歯がゆいレースが続きました。今回の菅生は、伊藤選手の地元ということもあり残りなんとか結果を出したい、そんな思いで臨みました。
木曜の走り出しから、マシンの状態はすこぶる快調。セッティングも持ち込みの状態でかなりいい感触です。走り出して2周目に出たタイムが1分28秒0。これは悪くない。
前回の岡山国際での中古40ラップぐらいのタイヤなので、状態が良ければあと1秒は何もしなくても縮まります。計測3周でセッションが終わり、あとは今回予選を担当する伊藤選手を主体に走行を重ねます。木曜の夜は、眠くて早めに消灯。
金曜はなんだかはっきりしない天気で、早めにタイヤの選択を始めます。この時点で1分27秒6。ほかのチームも同じように早めに新品で走り出しているけれど、3番手はイケそうな感じ。
本当にもうチョット。とにかく、今回は調子がいい。
しかし、僕は走り出して2周でピットイン。クラッチの切れが悪く、走れないことはないのですが、僕の経験から言うと間違いなく状態は進行するもの。早めに手を打っておきたいと思いました。その後も雨がパラついたりしたため、僕の走行は結局2周で終了……。なかなか思うように進まなかったわけですが、これはどこのチームも同じ。
土曜のドライバー予選でやっとまとまった周回ができました。前日に最終コーナーでのリアのグリップ不足を補うために、セッティングを変更。これが思いのほか良く、タイムも悪くない。
後は、午後の伊藤選手のグリッド予選を残すだけです。土曜は、予選を担当しないとけっこう暇！ 早々に着替えて、あとは観戦です。グリッド予選の前に行われた、VWゴルフのGTICUPレースに出場した伊藤選手を応援。しかし、伊藤選手、あろうことか2位……。伊藤選手が走ってこのクラスのドライバーに負けることはないと思うので、ワンメイクでも個体差は大きいと言えると思います。僕が見た感じでは、2台だけドーピングしてますね、アレは。
さて、肝心のS耐のグリッド予選は、伊藤選手がそのショックから抜けきれず不本意な3位。僕が言えることではないですが、順位はともかく、タイムは納得いくものではなかったと思います。
日曜の朝のフリー走行は、本番セットの確認。けっこう迷いました。しかし、タイムがいいのでそのまま行くことにしました。予想では、ソフトを選んだ＃1 （ARTA DENAG GT3）と＃28（SEICO carrera racing）は、途中から落ちてくる……なんて、取らぬ狸の皮算用ってやつですか？
ここ数戦、表彰台を目前にしながらもトラブルに泣かされてきた羽根選手。残り1戦を残し、ようやく実力どおりの結果が付いて来ました。最終戦はきっとランキングのトップランナーARTAといいレースを展開してくれるでしょう！
今回のスターティングドライバーは伊藤選手。決勝のスタートはうまくいき、2位に順位を上げます。その後も＃1を抜かんばかりの勢いで追走！ かなり盛り上がりました。10周目あたりから、＃1に少し離され始め、＃28にも先行を許し3位で我慢の走行。ちょっとタイヤの予想が外れたかな……。マシンが曲がらなくなってきたようです。
55周目。1位集団の中では一番引っ張ってピットイン、僕に交代です。しかし、給油中に隣のピットの＃24（Pixy ADVAN Porsche）がピットイン。出口を塞がれる形になり、かなりタイムロスしてしまいました。
淡々と周回を重ねると、オレンジのマシン（#1 ARTA DENAG GT3）が見えてきました。もしかして、あれってトップ？ 無線で確認すると追いついているようです。しかし、残念ながらあっちはすでに2回目のピットを終えているようで……。ちょっと気が抜けて2回目のピットを済ませ、2位でゴール。トラブルはなく順調にレースを終えましたが、セッティングをちょっと誤ったかな。ただ、実力で勝ち取った2位なので、パフォーマンス的にようやく＃1との差が詰まってきたように思います。ただ、まだ完成度で追いついていないということでしょう。
次回ツインリンクもてぎの最終戦は、なんとか決勝でガチンコバトルを楽しみたいと思います。みなさん、応援よろしくお願いします！
