911DAYS メイキング NINE ELEVEN DAYS Vol.1ポルシェ用ホイール9本フルテスト 純正ホイールは優れていたか!? おまけ編
更新日: 2007年02月01日
みなさん、『純正ホイールは優れていたか!?』は読んでいただけたでしょうか?
「文字が多すぎるよォ!」
いや、分かります。お伝えしたいことがたくさんありすぎて、つい文字だらけになってしまいました。
「なんか難しそうじゃない」 そう言わずに、一度目を通してください。読めば、そんなに難しくないはずです。
今回のテストは、ワタクシ関が編集後記にも書きましたが、あと2つテストをする予定でした。「真円テスト」「材質の硬度テスト」がそれです。「真円テスト」は、文字通り、ホイールが真ん丸にできているかのテスト。「材質の硬度テスト」も、読んで字のごとくです。やめた理由は、編集後記に書いたとおりなのでここでは省きます。が、実は「旋回加速度によるホイール曲げモーメント」テストも、0.5G~1.2Gまでを想定して、荷重の移動変移を算出していました。誌面の都合でカットしたのですが、ここに掲載したいと思います。
例として、<964カレラ2の荷重移動変移算出結果>を以下に紹介しておきますので、興味のある方はチラッと見ておいてください。
カレラ2の荷重移動変移算出結果
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レーシングカーの最大横Gはいかほど? | |
空力的装置(いわゆるウイングなど)が付いたクルマとそうでないクルマでは、自ずと最大横Gは変わってきます。デカイウイングが付いていれば、基本的にそれだけ強力なダウンフォースを得ることができ、結果として「速いスピードでコーナーリングできる=横Gがグンと増える」という図式になります。
で、レーシングカーの横Gはというと
というように、箱のレーシングカーでさえも、かなりの横Gを発生させていることが分かります。 下記【算出結果】に出てくる1.2Gというのは、つまり、N1カーが懸命にコーナーリングしている時の横Gくらいと考えてください。 |
【算出結果】
○フロント
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○リア
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【算出結果】を見て分かるのは、ポルシェのホイール(ポルシェに限らずクルマ全体)には、コーナーリング中にメチャクチャ重量がかかっているんだな、ということ。カレラ2の1.0G時の外側のリアホイールには、700kg近い重量がかかっていると聞くと、正直驚いてしまいます。
興味深いのは、1.0G(サーキットでSタイヤを履いて、果敢にコーナーを攻めているときの横G)の時に、フロント・リアともリムの縦方向と横方向の荷重が同一になり、それを超えると横方向の荷重の方が増えていくところ。
つまり、サーキット走行やレースなど、より本格的に走りを追究しようと考えている人にとっては、ディスク部の剛性は非常に大切になってくるのです。
もちろん、これは930も同じ道理(ナローも993も996もすべて)。だからこそ、ディスク部の剛性の劣る今回のレプリカのようなホイールでの本格的なサーキット走行&レースは、避けた方が無難なのです。
PS 『ちまたの「タイヤに窒素を入れるといい」説は正しいか?』で、「空気はタイヤトレッド面からも漏れます」、という意見なども編集部にいただいており、これに関しては、もう一度取材し直してみるつもりです。結果が出るまで、しばしお待ち下さい。
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