911DAYS メイキング NINE ELEVEN DAYS Vol.4表紙撮影の紆余曲折 恐るべし、996GT3カップの最低地上高の低さ
更新日: 2007年01月31日
アンケートやメールを見ると、今回の表紙はかなり評判がよいみたいです。「なかなかいいね!」とたくさんの方たちに言っていただけると、やっぱりうれしいものですね。
ところでこの表紙、当初の予定では、この場所で撮るつもりではなかったのです。ここは、いわば第2候補。
第1候補はというと、……写真のここです。緑がとっても綺麗で、すごくいい場所。
「さ、そろそろやりますか」と、スタッフが996GT3カップを敷地に入れようとしております。オレンジの服を着ているのが日比野、紺色の男がワタクシ関。ステアリングを握るのは、オーナーのNさんです(写真はトライ3のもの)。いざ。
この第一候補とアスファルトの道の境界には、少し段差がありました。いや、普通のクルマであれば、大したことのないレベルの小さな差です。編集部も、これなら大丈夫、入るだろうとタカをくくっていました。が! 編集部は忘れていたのです。今回の表紙モデルの996GT3カップは、歴代911の中でも最低地上高がもっとも低いツワモノだということを。なにせフロントリップスポイラーと地面の距離は、わずか指4本分しかないのですから。
つまり、トライは何度も繰り返されることになりました。
【トライ1】そのまますんなり敷地に入れてみた。
道からノーズを数十センチ入れた瞬間、フロントリップスポイラーが擦りそうに。「うわわわ、ヤバイヤバイ」という編集部の声とともに、トライ1は中止。
【トライ2】なるべく凹凸の少なそうなところから敷地に入れてみた。
ノーズをそろそろと入れて行くと……、「ストップストップ! 擦る擦るゥ!!」という、写真には写っていない村越の絶叫。見てみると、フロントリップスポイラーがもうちょっとで擦りそう。同じような感じで数度ガンバってみたり、板を拾ってきてあててみたりしたがうまくいかず、トライ2も中止。ううむ。
【トライ3】近くの茂みで偶然発見した鉄の板を敷いて、再チャレンジ。
本当に偶然茂みの中に落ちていた(置いてあった?)鉄の板を2枚敷き、これなら大丈夫とばかりに意気揚々と再チャレンジ。神の思し召しだァと、クリスマスしか知らないスタッフが十字を切って喜んだのも束の間、やはり神は自分を信じていない輩には甘くなく、これまたどうやっても上手くいかない。板の長さが足りないことと、板の厚みが10センチほどあったためフロントリップスポイラーが擦りそうになることが原因でした。手を変え品を変えという感じで、何度かやってみるが結果は同じ。万策尽きたかという思いと、なんか別の方法があるんじゃないかという思いとの狭間で悩んでいたそのとき、「ああ!」誰彼ともなく上げた悲痛な叫び声が青空に響き渡りました。なんと、フロントフェンダーの後ろ、誰にも見つからないようなフロア下にブラスチックの空力パーツが飛び出てるじゃないですか! しかも、そのパーツが外れてる!! サー……(血の気の引く音)。どうやら、知らない間に鉄板の端で引っ掛けてしまったようなのです。Nさん曰く、GT3乗りはよくそのパーツをぶつけてしまい、それを取ってしまった人もいるくらい厄介な代物らしい。なにせ、地面とそのパーツ下端の距離は指2本分しかない! 幸い簡単に元に戻ったから一安心だったのですが、これはダメだ! と即決で第1候補を諦めました。
で、結局採用されたのが、第2候補の今回の表紙の場所です。
Nさん、色々ご迷惑おかけしました。そして、ありがとうございました!
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