911DAYS メイキング NINE ELEVEN DAYS Vol.6下のグラビア撮影メイキングの後に読んでくださいね、の表紙ロケは実は過酷な肉体労働だったのだの巻
更新日: 2007年01月31日
寒さで頭キンキンのまま迎えた表紙撮影。肉体の限界に挑戦するロケは、ついに全身の筋肉を要求するようになったのでした。
ということで、速やかに表紙を撮る段取りへと移行した編集部。積車から996GT2を慎重に下ろし、夜明け前に決めておいた撮影ポイントに移動させます。オーライオーライ、はいストップ。およ?
ここで表紙を見てください。996GT2の手前にごつい岩がゴロゴロとありますよね。それなのに、所定の場所に停めた996GT2の前には、ほとんど岩らしきものはありません。
表紙撮影のキモとして「青い空と岩」を捉えることをテーマに、乗鞍での撮影を決定したはずなのに、ここには青い空はあっても(露出の関係で、表紙では紺色になっていますが、本当はとっても綺麗なブルーでした)、岩なんてありません。
「はい、岩集めてきて」
犬塚さんの冷静な声が、キンと冷たく張った空気に響きます。
たしかに、ここは乗鞍の頂上付近。神の住む領域です。だから、我々の住む下界とはまったく異なり、ゴツイのからカワイイのまで、そこここにゴロゴロゴロリンコと岩が転がっています。
でも、これ集めるのって……。
「早く早く。青い空が曇っちゃうよ!」
ヘイ。
犬塚さんの焦りの声を聞いて、編集部は山肌を下っては、これはと思う岩を抱えて撮影ポイントまで登ってくる反復運動を始めました。しかし、岩を初めて運んで気付いたのですが、チッポケすぎてこんなの石の大きいヤツだろ、みたいなブツでも腰が抜けるほど重い。これはと思う立派な造形をお持ちの岩に至っては、二人ががかりかかってもピクリとも動きません。岩ってこんなに重かったのね。
ともかく、そうやって手頃な岩を黙々と集めては、カメラのフレームに収まるように置くと、「小さすぎるな」とか「大きすぎるよ」とか、「あっち向けて」とか「奥のヤツとそれ替えてみて」とか、「こうして」「そうして」と犬塚さんの容赦のない声が飛んできます。編集部としても、いい写真が撮れるならいっさい妥協はしたくないので、望むところだと黙々とその指示に従うのですが、なんですね、高所ってやっぱり空気が薄いんでしょうか。とにかく息が乱れます。ゼエゼエ。
マラソンの高橋尚子選手が高山でトレーニングを行ったといいますが、これはほんとトレーニングになる。へ? 普段の運動不足のせいですと? いやいやこれは空気が薄いのが原因ですって。
ふと村越を見ると、斜面で立派な岩を持ち上げようとして、目標物のあまりの重さにバランスを崩し、ごつい岩に猪木ばりのごついヘッドバットを食らわしました。ガコン! シャコノヤロ!!
この時以降、村越は「頭突きで乗鞍岳を割ろうとした男」という称号を得ました。みなさん、村越のヘッドバットにはご注意を。
それはともかく、表紙のセッティングにかれこれ2時間弱を要し、なんとか撮影は無事終了しました。あとは慎重に996GT2を積車に載せ、事故のないように帰るだけです。
それにしても、今回、表紙撮影は肉体労働だったのだ、と気付かせてくれた貴重な一日でした。どうやら表紙撮りとウデ立て伏せは1セット、そういうことみたいです。
後日、出来上がったポジフィルムを見た居残り組の編集部員が、「これ合成ですか?」と聞いてきた。バカモノ! 村越のオデコのバンソウコウを見ろ! と言ってやりました。
というわけで、表紙についてのメールをくださったKさん、Mさん、ハズレです。今回も一発でフレームに収めていますよ。
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