ポルシェニュースアジアンルマンシリーズついに開幕

更新日: 2009年11月01日

ルマン24時間耐久レース、ALMS(アメリカンルマンシリーズ)に続く新たなルマンシリーズとして、「アジアンルマンシリーズ」が初開催として10月30日(金)から3日間に渡り岡山国際サーキットで行われた。
ルマンシリーズのレギュレーションに沿ったクラス区分により、LMP1、LMP2、LMGT1、LMGT2の4クラス混走で行われる本シリーズ。今回は、LMGT2クラス全10台中3台が911 GT3RSRとなった。そのうち、ドイツからはTEAM FELBERMAYR-PROTONより#77号車、#88号車が2台、日本からはHANKOOK-KTRより#98号車がエントリーした。
各クラスの優勝チームには、2010年ルマン24時間レースへの参戦権が与えられる。

スターティンググリッドは、10月30日(金)の予選セッションで決定。911 GT3 RSRの3台はそれぞれ、#77号車(Lieb / Henzler組)が1'30.847でGT2クラス2番手を獲得、#88号車(Ried / Holzer組)が1'31.515で同クラス4番手、#98号車(木下みつひろ / 影山正美組)が1'32.258で9番手に着いた。
そして、3時間に渡って繰り広げられる決勝レース1は31日(土)の午後0:30からローリングスタートによっていよいよ始まった。
まず、好スタートを切った#77 Liebと#88 HolzerがオープニングラップからGT2クラスの1&2ポジションを確保しレースを進めていく。HANKOOK-KTRの#98 影山は7位のポジションだ。

1時間が経過した頃、#98 影山がポルシェ勢の先陣を切ってピットイン。タイヤ交換と給油を済ませると、木下にドライバーのバトンを渡した。
先頭グループでは、#77 Lieb、#88 Holzer、#92 BMW M3のMullerが激しいポジション争いを繰り広げながらレースを展開していく。
しかし、スタートから2時間を迎えようかという69周目、クラストップ#77 Henzlerの背後にピタリと付けて周回していた#92 Milnerがバックストレートエンドで#77 Henzlerをオーバーテイク。
その後は#77号車がドライバーをふたたびLiebに交代、#88号車もHolzerとチェンジするなど、それぞれ最後のピットを済ませ最後の追い上げを開始した。

レース時間がついに残り10分を切ると、その時点での#77 Liebと#92 Milnerの差はわずか0.4秒。さらに#88 Holzerも4番手走行の#85 Ferrari 430に0.1秒差でピタリとつけられる。結果、#77 Liebは#92 Milnerを惜しくもパスすることができなかったが、堂々のクラス2位を獲得。#88は、ファイナルラップの最終セクションで見事に#85 Ferrariを抜き去りクラス4位。一方の#98 木下/影山組は後半に予定外のピットインを強いられ7位フィニッシュでレースを終えた。
見事クラス2位を獲得した#77号車のLieb / Henzler組は「とてもタフなレースでした。岡山を走るのは初めてで、とても良いサーキットだが、路面がスリッピーで難しかったです。最後のピットでBMWはタイヤ交換しなかったので毎ラップで約1秒縮めて攻めましたが抜くことができなく残念です。明日は絶対にBMWに勝ちます！」と意気込みを語った。

また、#98号車の木下/影山組は「ウォームアップ時の雰囲気からは良い感触を持って臨みましたが周回を重ねるごとにコントロールの面で厳しくなり、思うようにタイムを伸ばすことができませんでした。しかし、タイヤ交換をせずに走り抜いたことで今後に向けての良いデータは取れたと思います。明日は再び作戦を練って挑みたいと思います」と話していた。
決勝レース2でのポルシェ勢表彰台トップ獲得に期待したい。

Statistics: Asian Le Mans Series Rece 1
Result GT2 class
1. Muller/Milner (DEU/USA), BMW E92 M3, 113 laps 
2. Lieb/Henzler (DEU/DEU), Porsche 911 GT3 RSR, 113 laps 
3. Fambacher/Simonsen (DEU/AUS), Ferrari F430 GT, 113 laps 
4. Reid/Holzer (DEU/DEU), Porsche 911 GT3 RSR, 112 laps 
5. Tanaka/Hiranaka (JPN/JPN), Ferrari F430 GT, 112 laps 
6. Aoki/Fujii (JPN/JPN), Ferrari F430 GT, 111 laps 
7. Kinoshita/Kageyama (JPN/JPN), Porsche 911 GT3 RSR, 109 laps 
8. Robertson/Robertson/Murry, Ford GT Mk7, 108 laps 
9. Lee/Ma/Enge, Aston Martin Vantage, 107 laps