ポルシェバカ一代ついに完成足まわりリフレッシュ！

更新日: 2001年10月20日

「オレンジ号の足まわりを一新作戦」第3弾。とにかく、オレンジ号の足まわりは、これでバッチリオーケーです。


	１.ショックを外す（当たり前か）		２.外されたショック。2万5千キロご苦労様

	３.ケースからアブソーバーを抜き取る		４.別体になったところ

	５.アブソーバーのバルブ。シムの数や組み方を変えて、ダンパーの減衰力を調整する		６.オレンジ号のアブソーバーのシムはこんな感じに組み込んである（これだけ見ても、減衰力がどうなっているのかさっぱり分からないと思うけど）

	７.いよいよアブソーバーに新しいオイルを注入する		８.注入完了。これでアブソーバーはできあがり

	９.お次は、アブソーバーをケースに入れる。コンコンコン		1０.機械を使って最終組み付けをし……

			11.完成！

　タイヤ交換とほとんど同時期に、ショックアブソーバーのオーバーホールを実施しました。オーバーホールしたのは、ボディの剛性感が以前より頼りなく感じてきたから。振り返れば、DEEDサスペンションを装着してから約２年の年月と約2万5千キロの距離を刻んできました。距離の大半は、サーキット走行と高速道路走行。今は、年間4～5戦行われる930カップに参戦するとき以外は、ほとんどサーキットを走っていませんが、装着当時の2年前は平均月間2回ほどサーキット通いをしていたものです。その間に、2回のエンジンオーバーホールやさまざまなメンテナンスを過剰整備ぎみに行なってきましたが、サスペンションを整備したことは一度もありません。　そこで、以前に装着していただいた小山ガレージさんにオーバーホールを依頼しました。小山ガレージは外見からはただの町工場にしか見えず、ポルシェショップにも見えない。が、工場内はいたるところに工作機械があり、小山社長以下熟練スタッフが機械を使って作業している。ある一角には、「関係者以外立ち入り禁止」な秘密のスペースがあり、某自動車メーカーのエンジンを開発したり、エンジンベンチに発表前のエンジンを付けていろんなテストを実施している。ここは秘密工場か!? 　と、秘密工場な話は横に置いておいて、ショックのオーバーホールです。　ショック単体をバラして、オイルとオイルシールやダストシール類を交換する作業をショックのオーバーホールと言います。オーバーホールのメリットは、ショックが新品に生まれ変わることにプラスして、設定変更も可能なこと。設定変更は、ショック本体のバルブのシムの枚数（厚み）を変えることで行います。シムの枚数の変更で、減衰力を調整できるのです。　今回は、セッティングに不満はなかったので、オーバーホールのみを実施していただいた。スタッフの話では、若干のオイル劣化はあったが、問題になるほどのレベルではないとのこと。　しかし、作業終了後のインプレッションは、新品装着時と同じ剛性感を感じることができた。ハイペースな長距離ドライブもイージーになり、コーナリング時も地面に張りついているような感覚が甦った。オレンジ号で走っているのが非常に楽しい。おかげで、サーキット走行がしたくてしょうがない。仕事とは関係なく……。感心しているのは、ポルシェのシャシーが丈夫だなァということ。以前は、トーションバーモデルの930にコイルオーバーのバネを装着すると、ボディ補強が不可欠なんじゃないかな、と思っていました。が、実施せずに2万キロ以上の走行を刻んでも、鉄板が抜けなかった。ボディの剛性感に不満があったから、今回オーバーホールをしたんだけど、ボディの方は17年の車歴を重ねていても、まったく問題なし。昔ながらの金庫のような高剛性は変わっていない。ということで、ショックのオーバーホールは、ボディの剛性感に欠けたときに行ってみてはいかがでしょうか。