ポルシェバカ一代隔週のオレンジ号番外編

更新日: 2001年04月17日

　今回は、街乗り用カレラ２のオイル交換（使用オイル　スピードマスター　鉱物油15Ｗ-50）に伴い添加剤を入れてみました。添加剤は、「MILITEC－１」という商品。
「MILITEC-１」とは？
インディ５００、デイトナ５００のレーシングチームも使用している品。なにしろ、金属面に化学的皮膜を創り、金属磨耗を50％以下に減らす効果を持っているという。エンジンはもちろん、ギアボックス、ベアリングなどフリクションの存在するオイル、グリスを必要とする全ての箇所に使用可能であり、エンジンの場合約２万キロの効果が持続する。体感できる効果として、２～３％の馬力アップ、最高速度10キロ以上アップ、２割ほどの燃費向上！　というのが謳い文句だ。
この「MILITEC-1」は、MOTOR DAYSのホームページ内の通販商品の中で１番の人気商品でもある（編集注：2002年8月現在、販売しておりません）。本誌編集部顧問も50馬力ほどの軽自動車に注入して、パワーアップが体感できたと豪語している。燃費も向上したそうだ。
そんなにイイんならひとつポルシェで試してみようと思い、たまたまオイル交換時期になったカレラ２（カレラ2）に注入。「MILITEC-１」はエンジンオイル量の５～６％にあたる量を注入する必要があるので、ポルシェの場合は473mlの１本そのままを注入することになる。
さて、効果は本当か？
体感できるとしても２％の馬力アップだから、５馬力ほどの出力アップの効果が出れば効果ありといったところだろう。
５馬力を体感するといえば……。
エンジンオイルを新品にした時、５馬力ぐらいは上がるはずだし……。本誌３号の検証結果でも分かるように、ガソリンによっては10馬力ほど変わっちゃうし……。
まあ、元々低馬力のクルマだったら、少しでも馬力が上がれば体感できるかもしれないが、250馬力のカレラ2では、私には分かりませんでした。また、最高速度はテストコースがない限り試せません。公道では……。免許証大事ですし。ナンバーカバーの検証する勇気もないですから（笑）。
ということで、１番分かりやすい燃費に的を絞ってレポートします。

＜検証結果＞

MILITEC-１注入前（使用ガソリン　フォーミュラシェル）	MILITEC-１注入後（同ガソリン）
通常街乗り時／リッターあたり4.5キロ長距離高速移動時／リッターあたり7.5キロ	通常街乗り時／リッターあたり5.5キロ長距離高速移動時／今のところ未計測

　上記のような結果に私も正直驚きましたが、MILITEC-１注入後リッターあたり１キロ燃費が伸びました。「燃費が２割ほど向上」という宣伝文句は事実でした。長距離の報告は、時間の都合により今回はできませんが、街乗りの悪条件でこの結果ですから、良い結果になることは間違いないでしょう。
　実をいうと、私はかなりこの商品を疑っていたのですが、もう信じます。約２万キロほど効果が持続するという話ですから、仮に街乗りを２万キロするという前提で、ガソリンの消費量とコストを計算してみることにしました。
　注入前のガソリン消費量で計算すると「4.444リッター」のガソリンが必要です。が、注入後は「3.640リッター」ほど。リッター110円で金額を計算すると、注入前は488,840円。注入後400,400円です。ということは、注入後の金額とMILITEC-１の価格を足しても、80,000円ほどお金が浮く計算になります。
　この浮いたお金で、どのパーツを買おうかな。