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ポルセキ新聞タルガ万歳その113.む、無念！　断念!!

更新日: 2009年03月26日

【関】悲願のポルシェの住むガレージ設置作業開始までカウントダウンとなったある日のこと。ピロピロピロと携帯電話が不穏な音を立てて鳴りました。

　画面には、設計士さんのお名前。

　電話に出ると、開口一番「タフコンさァ、まァエエでしょ？」と有無をも言わせぬ語調。文字にするとこの名古屋弁のニュアンスは伝わりにくいのですが、ようは「タフコン、キッパリ諦めてね」ということ。

「な、な、なんでっスか？」

　しどろもどろになって問いただしたところ、平たく言えば、アンタにゃ予算がないでしょ、ということでした。ドキッ。し、しかししかし、施工する面積がそんなにないから、あんまりお金がかからないんじゃなかったの？　今さらそんな……。

「調べたところ予想以上に高かったんですよ。もちろん、今の貴方にとっては、という意味ですが」
「ま、待ってください」
「すでにかなり予算オーバーであることをお忘れなく」
「どうしてもタフコンでいきたいんです」
「どうしても、と？」
「ええ」
「困りましたな」

　と、なぜだかここだけ意味もなく火曜サスペンス風になってしまいますけど、その後、ううむ、と唸ってしまったワタシ。移住計画の中に後から強引にガレージをねじ込んだことだけでも、当初から全面的完璧に予算オーバーなので……。どうしてもタフコンでいきたいなら、ワタシがお金を工面すればいいだけなんだけど、そこがホラ、なかなか……、ううむ、むむむむむゥゥ。

「カラクリートじゃアカンの？」

　へ？　今なんと？

「コンクリ打つときに表面を硬く締めて、カラクリートで仕上げれば十分だと思うけどなァ。普通のコンクリートよりは硬いし、汚れもつきにくいよ。安いのもいいね」

　ってことはつまり、ガレージ床の庶民派三冠王ってことじゃん！　ガレージの中で大きなメンテ作業するつもりはないので、それで十分。

　異存ナシ！　そ、そ、そ、それそれそれ、それにしますデスマス！　ということで、熱烈第一希望だったガレージ床のメジャー級三冠王のタフコンは諦めて、庶民派三冠王のカラクリートにすることにしました。

　かようにガレージの床も奥が深いのであります。ああ、悲喜こもごも。疲れるゥ。

　写真は基礎を作るための工事中のもの。当たり前ですけど、まだカラクリートは登場しておりませんデス。