ポルセキ新聞タルガ万歳その188. アクセルペダルのシークレットブーツ計画

更新日: 2010年12月05日

【関】空冷911にお乗りのみなさんは、ブレーキペダルとアクセルペダルの段差が大き過ぎて、必殺のヒール&トゥをカマせないとお嘆きではありませぬか。いや、もちろんフルブレーキをクレてやれば、ブレーキペダルとアクセルペダルの位置関係はちょうどいい感じになり、ヒール&トゥもなんとかこなせるってなことにはなっておりますが。

　しかし、サーキット走行するか、峠をギンギンに攻めるかしない限りは、そうも日常的に全開ブレーキをクレてやることはないわけで。となると、どうしても必殺のヒール&トゥをカマす場面がない。と、ここまで書いてきて、思い出しました。かつて『911DAYS』Vol.10で、“ドリキン”土屋圭市さんに芦ノ湖スカイラインを舞台として930カレラ・クラブスポーツを走らせていただいたときのこと。「これァヒール&トゥやりにくいなァ」と言いながら、コーナー手前でフルブレーキング。そこでブレーキを離してクラッチを踏み、空ぶかし&シフトダウン。結局、ヒール&トゥを使わずに、激速ドリフトでコーナーをクリアされていたことを思い出しました。ああ、そうだそうだ、そうでした。ということは、つまり、プロでも峠道で特に930をヒール&トゥさせることは難しい、と。実は、ワタシもずっとそうやって930タルガに乗っていました。が、ハタと気づいたんです。ワタシは自分に嘘をついていると。耳を澄ませば、ワタシの心はミーハーにこう叫んでいたのでした。

　街中でヒール&トゥをカッチョよく決めたい。

右が930タルガの純正品。左が買ってきた964（993）用の新品。ともにプラスチック製で、滑り止めのパターンが異なっています。一番の違いは、ペダル下。930と964（993）では、ペダルの固定方法が違うのが分かりますな。しかし、これだけの差で価格が2.5倍も違うなんてどゆこと？

ちょい斜め上から964用ペダルを見たところ。つま先部の裏にある突起と、ペダル下部の折れ曲がった部分をカットして使います

　剥き出しの欲望。てなことで、アクセルペダルにカンタンなイタズラをすることにしました。ようは、アクセルペダルのシークレットブーツ計画。市販されている、アルミペダルでもよかったんですが、シークレットブーツはシークレットであるがゆえに意味がありますゆえ。目立たないのを最優先して、純正ペダルの2枚重ねを敢行いたしました。

　選んだのは964用。930用とはペダル下部の形状がアッチ向きとコッチ向きというほどの違いしかないのですが、930用は964用のおおよそ2.5倍もいたします。どうせアッチ向いたりコッチ向いたりしているところは切り落としてしまうので、迷わず安い964用をゲット！　詳しい作業の模様は12月7日発売の『911DAYS』Vol.42をご覧ください。ペダルを重ねたビスの頭も黒くスプレーしたので、パッと見には、ペダルが2枚重ねされていることは分かりません。まさにシークレット。

　おかげで、クラッチを労わりつつ、街中でもギンギンにヒール&トゥを決めまくりです。オホホホ。